堺市七道東町(2)
昨年、某パーティーの冒頭で挨拶をさせられたことがあった。
写真関係のお偉いさんの前でしゃべるのは、勇気が要ったが、思うところを述べた。
それは要約すると、「デジタル技術によって本物と見分けがつかないくらい高度な合成写真も安易にできるようになった。しかし、それは危険なことである。写真の、写真家の使命はやはり真実を伝えることである」
そのあとでサンドイッチをつまみながらビールを飲んでいると、細江英公さんがわたしの前に来られた。「そういう手段(画像合成など)を経てうまれる作品としての写真も良し。可能性というものを否定してはならない」というようなことを仰ったと記憶している。
思えば、写真はこれまで、社会問題の告発など、おおきな役割を果たしてきたが、必ずしも真実を伝えてきたわけではなかった。写真の記録性は、時には為政者に利用されて意図的に真実を曲げてきた。写真がもはやその本来の使命を他のメディアにゆだねたとするならば、これからの写真の役割とはなんだろうか。
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