2006年2月15日 (水)

堺市七道東町(2)

昨年、某パーティーの冒頭で挨拶をさせられたことがあった。
写真関係のお偉いさんの前でしゃべるのは、勇気が要ったが、思うところを述べた。
それは要約すると、「デジタル技術によって本物と見分けがつかないくらい高度な合成写真も安易にできるようになった。しかし、それは危険なことである。写真の、写真家の使命はやはり真実を伝えることである」
そのあとでサンドイッチをつまみながらビールを飲んでいると、細江英公さんがわたしの前に来られた。「そういう手段(画像合成など)を経てうまれる作品としての写真も良し。可能性というものを否定してはならない」というようなことを仰ったと記憶している。
思えば、写真はこれまで、社会問題の告発など、おおきな役割を果たしてきたが、必ずしも真実を伝えてきたわけではなかった。写真の記録性は、時には為政者に利用されて意図的に真実を曲げてきた。写真がもはやその本来の使命を他のメディアにゆだねたとするならば、これからの写真の役割とはなんだろうか。

大和川の踏切の夕景を、ホルガで撮るとこうなる。
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2005年12月22日 (木)

寝屋川市寝屋

クリスマスといえば、子供の頃クリスマスツリーが大好きだった。
それが一年に一回しか飾れないのが残念で、年に何回も取り出して眺めていた記憶がある。
今思えば、とても小さなクリスマスツリーだったが、狭い部屋にはとても立派な物に見えた。
飾り付けの最後に、雪に見立てた綿をのせると、百科事典でみたヨーロッパの風景に想いを馳せた。

学研都市線星田駅から旧街道を北上すると、第二京阪道建設工事が進んでいる。
その橋脚のひとつに、去年から大きなクリスマスツリーの電飾がされるようになった。
税金の使い道としては、粋なことだと思う。ことしはまだ見に行っていないが、たのしみだ。
でもところで道路はいつ完成するの?
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2005年12月12日 (月)

大正区船町2

何十年か前の大正区の様子をテレビで観たことがあるが、映画「泥の河」のような情景だった。
いまでもそんな場所があるのかと思い、大阪ドームの横を流れる尻無川に沿って歩いたことがある。
ライカを片手に延々歩いたが、いいかげん疲れてきたところで渡船を発見して向こう岸の港区に渡り、帰ってきてしまった。もちろん、泥の河も船上生活者もいなかった。

いま、よく訪れる大正区は、大正通を南下した突き当たり、製鉄所の街だ。製鉄所を抜けると住之江区に渡る巨大な新木津川大橋がある。人が歩くにはとてもつらい橋で、大型車が通行するたびにガタガタ揺れる。
気まぐれでHOLGAで撮ってみると、その百倍の値段のカメラよりよく、その場の雰囲気を描写しているのにおどろいた。
なるほど、こだわりや思い込みは捨てることだな。
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2005年10月31日 (月)

梅田HEPFIVE

これもHOLGA。
毎年一回おこなわれるHOLGA愛好者界最大(?)のイベント、HOLGA EXPO'05に出展した作品だ。去年あたりから出展作のレベルもあがり、もはやお遊び感覚では撮っていられなくなってしまった。
今年は、かねてから懸案の、HOLGAでの「観覧車シリーズ」にチャレンジした。技術的なことは書かないが、まったく思うように撮れないので、通常の何倍も苦労した。

モデルのはるかちゃんは、写真を学ぶ大学生だ。独特の浮遊感と、どきりとさせられるセンスの写真を撮る。モデルとしても、とてもいい。
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2005年10月27日 (木)

高槻市上牧

どんなカメラで撮ってるの?
よく聞く言葉だけど、いまどき、どんなカメラで撮っても一緒かもしれない。しかし、このカメラじゃないと撮れない写真というのは、ある。

HOLGAは、数千円で買えるオールプラスチックの中判カメラだ。レンズまでプラスチックのこのカメラは、「HOLGA調」ともいえる過激で独特な描写をする。愛好家の多くは、その過激な写りにぞっこんだ。しかし、わたしは、徹底的にきちんと写るように改造した。バルブシャッターまで追加した改造HOLGAは、その後さらに進化している。
最初の改造機での夜景。やはりこのカメラでないと撮れない絵だ。
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